暑い季節に注意したいペットボトル症候群とは?
夏の暑い時期になると水分補給をすることが増えてきます。そんなときに気をつけてほしいのが、糖質を大量に含むドリンクでの水分補給です。清涼飲料水といわれるドリンク類を大量に飲むと糖質の過剰摂取になり色々な不定愁訴を感じこれをペットボトル症候群といいます。
ペットボトル症候群の正式名称は、「ソフトドリンク・ケトーシス」といい1992年に聖マリアンナ医科大学の研究グループが発表しました。継続して大量にジュースなどの清涼飲料水を摂取することで、糖質が過剰に体内に吸収され血糖値が急上昇急降下し、血糖値を一定に保つインスリン(ホルモン)の働きが一時的に低下し様々な症状を起こす低血糖状態になります。
ペットボトル症候群のメカニズム
インスリンが欠乏するとブドウ糖をエネルギーとして使えなくなり、他の脂肪やタンパクなどを分解し始めます。その際にケトン体(不完全代謝産物)と呼ばれる不要な成分が増え、血液が酸化(糖化)されやすくなります。その結果、様々な症状を引き起します。
そして、糖分の過剰摂取で血糖値が上がると、それを薄めようとしてさらに水分を欲して喉が渇き、尿の回数が増えたり、喉が渇きさらに糖分の多い飲み物を飲むという悪循環になってしまいます。
ペットボトル症候群の症状
糖分の撮り過ぎで代謝が悪くなると様々な症状が起きます。
・意識がもうろうとする
・異常なだるさ
・頭痛
・異常な眠気
・無気力感
・無関心などを感じたり
・昏睡状態(重度の場合)
に陥ることもあるといわれています。
ペットボトル症候群の予防
清涼飲料水・ジュースを過剰に摂取しないことが一番の予防です。水分補給する場合は水・お茶で補給するようにして下さい。清涼飲料水・ジュースなどの成分表示をチ
ェックして購入するようにして下さい。
例えば
<ブラック微糖珈琲、糖類60%減200g>
糖質が少なそうなイメージでも100gあたり
・熱量 19kal
・タンパク質 0.5g
・脂質 0g
・炭水化物 4.0g
・ナトリウム 30.0mg
・糖類 2.5g
と書いてあれば炭水化物4.0gと糖類2.5gで100gあたり6.5gになります。スティックシュガー1本が3gとすると微糖の缶コーヒーでも1本で4.5本(13g)のスティックシュガー分の糖が入っている計算になります。
常の水分補給は水やお茶で
カロリーオフやカロリーゼロなどと表記したドリンクも増えていますが、多くは糖質の量を少なくしたり、体内で吸収しにくくエネルギーになりにくい甘味料を使っていますが、糖質が0ということでは無いので注意が必要です。
カロリーオフは100ml当りのエネルギーが20kcal以下の場合にカロリーゼロは5kcal未満の場合に表示できますので少量の糖質は入っていますので、のどのが渇いて水分補給をする時は水・お茶で補給することがおすすめです。
糖尿病予備軍や子供も注意
糖尿病予備軍に入っている人や子供から20代が、糖質の多く含まれる清涼飲料水を過剰に摂取すると、肥満や糖尿病などの生活習慣病の原因にもなるので注意が必要です。米国で子供の肥満が急増し、糖尿病の増加につながると社会問題になり、飲料業界団体が、公立小中学校でコーラなどのエネルギー量、炭水化物、脂肪の多い清涼飲料水の発売を停止するという対策もとられています。
糖質は必要なもの
糖質は人間の身体を動かすエネルギーで必ず必要なものです。ただ、現状では糖質(砂糖)は様々なものに加えられ過剰に摂取して結果血糖値のコントロールが出来なくなり低血糖や高血糖(糖尿予備軍)などの症状や病気が多くなっています。ときどき甘いものを美味しく食べるくらいは問題ありませんが、日常で習慣的に甘い物を食べ続けることは糖質の過剰摂取になり、身体にとってはマイナスになってしまいます。暑い夏をうまく過ごすためにも砂糖の多いジュース類は控えるように自己管理をしてくださいね。
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